氷河期を越えた先

就職氷河期を経験した団塊ジュニアが、昭和・平成の思い出の他どうでもいい事を書き綴るブログ。大事な思い出を忘れる前に書き留めておきます。

2019年8月9日の古谷氏の記事

昨夜から気になっている古谷経衡氏の最近の記事を見つけた

広島・長崎原爆の基本的歴史事実(古谷経衡) - 個人 - Yahoo!ニュース

> 広島・長崎原爆の基本的歴史事実
まあ、この記事にいろいろコメントしたいことはあるけど、一番は
> [3] 原子爆弾投下に人種差別的要素はあるか?
かな
氏は、ドイツ本土の日本本土に落とされた爆弾の総トン数を比較して
> 日本の10倍以上の爆弾の雨を、ドイツ国民は喰らっている。
> 有色人種に対する人種差別があったのなら、ドイツに対しては爆撃の手加減を加えるはずだが、
> 実際はドイツに対するアメリカ軍の爆撃は日本の10倍激しかった。
と論を進め、人種差別的要素はなかったと。
なぜ、投下された爆弾の総トン数で人種差別の有無を判定できるのかの説明はない。
(ドイツの継戦能力を破壊するには、日本の10倍爆弾が必要だっただけかも知れない可能性もあるよね。)
根拠なしで論を進めるのが許されるのであれば、
『原爆投下には人種差別的な要素はあった。何故ならば日系アメリカ人はアメリカ国籍を持っているにも関わらず、強制収容所に送られたのだ。当時のアメリカは日本人を差別していたのだ!』のような書き方も可能になる。
ルーズベルトが日本人に対して人種差別的感情を持っていたのは、ほぼ明らかだし、その線から「だから人種差別的要素はあった」と結論もかけるよ、根拠なしでいいなら。(原爆投下時の大統領はトルーマンだけど)
だいたい、日本本土の爆撃が始まったのは、グアムとかサイパンが落とされてからで、1944年の末からでしょ。ドイツはそれよりずっと前から
爆撃されていたし、日本の建物はドイツのより脆弱だったと思うので、単純比較は不可能でしょう。
戦争が長引いていれば、総トン数はドイツを超えると思うよ。

この人は、条件を合わせて比較するようなことは思いつかないらしい。
実際に人種差別的要素があったかなかったかは別として、古谷氏の論考はN国党の記事もそうだけど、思い込みで書いてる部分があって、
一見もっともらしいけど、ちょっと考えるとおかしい部分があるんだよね。

他にもコメントしたいことがあるけど、まーいいか。